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道後山は緑の化粧

  • 執筆者の写真: 小鳥 原
    小鳥 原
  • 2025年12月30日
  • 読了時間: 1分

中国陰陽を睥睨(へいげい)して雲表に聳立する円滑雄大な山容をもつ県立公園道後山は"つつじ"の出現に先駆けて緑の化粧に張り切っている。7合目辺一帯には短く育った詩的の青毛氈(あおもうせん)が天然の大芝生を完成し、帯紅色の花冠が小枝を埋めて傾斜面に密生する"たにうつぎ"は山腹一帯の"れんげつつじ"とともに大きな美観だ。地を這う"やまつつじ"の紅唇にキスする薫風を妬ましげに放牛の群れがわが世の春を謳歌するさまは一幅の泰西名画の展開だ。麓諸村地方は古典情緒たっぷりの田植が真っ盛り中だ。田植太鼓の音に聞き耳をそばだてながらモウ公連の座談会がはじまっているではないか?

中国新聞1937年(昭和12年)6月12日付

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