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両山鉄道と東城及び西城

両山鉄道は既に仮免状の交付を受け目下本測量中なるが又一方には三次尾道間に敷設の計画あり右等鉄道の全通する暁には奴可郡東城は独り何れの線路にも輿からざれば只孤立の姿となりて果は該村は愈々東北僻陬の一寒村に終るべく商業は遂に地に堕つるの悲境に至らんとて心ある人々は憂慮一方ならず然れば此の際彼の倉敷より高梁間に敷かんとする軽便鉄道を延長して東城を経て西城に通ぜしめん事に勉むるは目下の急務なりとて目下種々協議を凝らし居るという、又これに反して同郡西城村に在りては両山鉄道敷設に就き人気大に勃興し今日より商業の拡張を計る者多く将来の繁栄を思いて準備おさおさ怠りなしと云う

中国1896年(明治29年)5月31日付

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