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ビジネス急行登場
10月から芸備線広島-新見間に

国鉄芸備線に10月1日から新しいビジネス急行列車がお目見えする。広島市内へ買い物に出かけたり、日帰り観光旅行ができる気軽な急行列車が欲しい、という同沿線の人たちの強い要望にこたえて、国鉄中国支社が運転する。ダイヤも下り新見発午前6時半、広島着同10時▽上り広島発午後4時半、新見着同8時と便利。
同支社は、この新ビジネス列車が、みんなから親しまれるよう、ローカル急行にふさわしい愛称を募集している。
応募方法は官製はがきに愛称ひとつと住所・氏名・年齢・職業を書き、広島市二葉の里、国鉄中国支社旅客課か岡山市駅前二丁目、岡山鉄道管理局営業部旅客課の芸備線ビジネス急行愛称募集係へ。締め切りは7月16日。発表は7月20日で、一等1人に1万円・入選5人に5000円・佳作5人に1000円の旅行券を贈る。

中国新聞1967年(昭和42年)7月6日付

愛称は「ひば」
10月発車ビジネス急行芸備線広島-新見間

国鉄芸備線(広島-新見)に10月1日からデビューするビジネス急行の愛称が20日「ひば」と決まった。広島-新見間を3時間半で結び、県北から広島市へ初めて日帰りできるようになる。
国鉄中国支社の計画ではディーゼルカー3両のオール二等で、ダイヤは下り新見発6:30・三次発8:50・広島着10:00▽上り広島発16:30・三次発18:00・新見着20:30の予定。停車駅は現行の急行と同じ。
国鉄中国支社ではなじみを深めるため、愛称を一般から募集していたが、2724通・513種類集まり、審査の結果「比婆山」にちなみ「ひば」が選ばれた。ほかに「げいび」「さぎり」「神竜」「備北」「三次」の5つが佳作。当選者は広島県賀茂郡黒瀬町、農業土肥○○さん(24)で1万円の旅行商品券が贈られる。

中国新聞1967年(昭和42年)7月21日付

急行「ひば」新設
10月から新ダイヤ 通勤地獄緩和も図る

国鉄中国支社は10月1日からのダイヤ改正で①芸備線にビジネス急行「ひば」を新設する②山陽線と芸備線に電車・気動車をふやし、スピードアップと無煙化を図る③通勤通学列車を増発・増結して通勤地獄の緩和を図る――ことなどを実施する。
10月からデビューする「ひば」は広島-新見間を3時間半で結び、県北方面から広島へはじめて日帰りできるようになる。ローカル列車は電車6両・気動車11両をふやして山陽線4本・芸備線6本の無煙化を図りスピードアップする。これで無煙化率は山陽線99%・芸備線72%となる。(以下省略)

中国新聞1967年(昭和42年)8月27日付

あす「ひば」の試乗会 芸備線管理所

国鉄芸備線管理所(三次)は、10月1日から芸備線にお目見えするビジネス急行「ひば」の試乗会を21日にする。
この日は、三次をはじめ庄原・東城・甲田など芸備沿線の市町長や各種団体関係者など約200人が試乗して、東城-広島間を往復する。
急行「ひば」は3両編成のディーゼルカーで、定員は252人。広島-新見間を1往復(上り広島発午後4時30分・新見着同8時35分、下り新見発午前6時30分・広島着同9時58分)する。所要時間は約3時間半、特に三次-広島間は所要時間1時間10分で、三次を朝8時50分に出て、夕方の6時には帰れるので便利になる。

中国新聞1967年(昭和42年)9月20日付

快調に試運転 ビジネス急行「ひば」

国鉄中国支社と岡鉄局は21日、来月1日から芸備線新見-広島間を往復するビジネス急行「ひば」の試乗会をした。
「ひば」は3両編成のディーゼルカーで、この日は午前7時10分東城駅を出発、備後庄原・三次など各駅で沿線の招待客約250人を乗せ、予定通り3時間43分後に広島駅に到着、午後2時40分折り返した。
試乗運転では、列車待機で臨時停車したため、3時間43分かかったが、本運転の所要時間は2時間58分で、県北から広島へ日帰り旅行できる。

中国新聞1967年(昭和42年)9月22日付

1日からデビュー
芸備線ビジネス急行「ひば」

国鉄芸備線(広島-新見)に10月1日から待望のビジネス急行「ひば」がデビューする。
新見-広島間をわずか3時間半で結び、1日1往復、県北方面から広島市へ日帰りもOKで、中国山地と広島が初めて一日でつながる。急行「ひば」のダイヤは下り新見発6:30・広島着9:58▽上り広島発16:30・新見着20:35。スマートなディーゼルカー3両のオール二等編成で、停車駅は現行の急行と同じ。国鉄中国支社では三次-広島間に限り急行券・乗車券セットの回数券(10枚分の料金で11枚)を発行するので、これを利用すれば運賃は1割安になる。
芸備線には5本の急行が走っているがいずれも陰陽連絡が目的で夜行か午後のダイヤ。普通列車しか利用できないため、庄原以北からは広島方面へ出るだけでも一日がかりだった。これで三次から往復4時間かかっていたのが2時間、庄原からでも6時間がわずか3時間にスピードアップ。岡山や県北からも日帰りで出張や買い物ができるようになり、沿線住民を喜ばせている。
急行「ひば」のダイヤは次の通り
下り:新見発6:30・東城7:00・道後山7:28・備後落合7:43・備後西城7:57・備後庄原8:15・塩町8:33・三次8:47・甲立9:04・向原9:14・志和口9:25・広島着9:58
上り:広島発16:30・志和口17:07・向原17:20・甲立17:33・三次18:03・塩町18:19・備後庄原18:43・備後西城19:07・備後落合19:24・道後山19:37・東城20:04・新見着20:35

中国新聞1967年(昭和42年)9月28日付

「ひば」が出発進行
座席定員を越し好調 芸備線

県北方面の人たちが長い間待ち望んでいた国鉄芸備線のビジネス急行「ひば」は1日午前6時半始発の新見駅をスタートした。
三次駅では、斉木良人芸備線管理所長・奥家利造三次駅長・浅田直吉三次商議所会頭ら関係者約50人と市内十日市小の鼓笛隊140人が歓迎演奏して出迎えた。午前8時42分に同列車が到着するとホームで新見重之運転士・導々守運転士・宮本恒雄車掌の3人に、三次小3年尾崎得里ちゃんらが花束を贈って門出を祝った。5分間停車。このあと「ひば」は風船200個が大空へ放たれ、五色のテープが乱れるなかを一路広島へ。
また三次駅到着に先立ち東城駅では、佐川町長が紅白のテープにはさみを入れ、庄原駅でも三上唯雄市長が運転士ら3人に花束を贈った。
この日の乗客は始発の新見が7人・東城71人・庄原160人・三次150人で、座席定員252人をはるかにオーバーし、好調な出足だった。

中国新聞1967年(昭和42年)10月2日付

乗車率100%越す
急行「ひば」10日間の利用状況

国鉄芸備線管理事務所(三次市)は11日、新見-広島間に1日からスタートしたビジネス急行「ひば」の10日間の利用状況をまとめた。一日平均の利用者は上下線合わせて522人で、定員256人に対する乗車率が100%を越え、すべり出しは好調だった。
利用者数は上り2190人・下り3030人の計5220人。特に日曜祝日の1・8・10の3日間は、上下線とも定員をはるかにオーバーしたため、1両増結運転して乗客をさばいた。下り線で最も利用者が多いのは三次駅で、一日平均130人が乗り
定員の半数を占めている。
同所は「ひば」が好評なので、今後とも土・日・祝祭日は1両増結して4両にする。

中国新聞1967年(昭和42年)10月12日付

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