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「内名駅」発足
芸備線八幡-小奴可間

芸備線備後八幡-小奴可間は8.3キロあり、同線の中で一番長い無停車区間であったが、このほど両駅の中間に"内名駅"が新設され20日に完工式を行うと同時に営業が開始された。内名駅は比婆郡東城町大字竹森字内名(旧田森村)に出来たものであるが、これは約10年前から地元民によって設置が計画されていた。昭和28年に旧田森村長佐々木正夫氏を会長とする内名駅期成同盟会が結成されて関係方面への積極的な運動が行われ、去る6月17日着工に至ったものである。
駅舎駅員のない簡易駅であるが全長80メートルのプラットホームと約3坪の待合室があり、総工費約130万円で全額地元負担となり旧比婆郡田森村・小奴可村・八幡村の補助と地元民および一般有志の寄付金でまかなわれた。この駅の完成により東城町大字塩原・内堀・田黒・内名・竹森地区約300戸の住民が便宜を得るので喜ばれている。

中国新聞1955年(昭和30年)7月20日付

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