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至れり盡くせり
―道後山山頂に誇る明荘 山の家10日店開き―

お待ちかねの広鉄”山の家”は去る5月21日着工以来総工費5万円を費やして施工し、道後山山頂付近海抜1,269メートルの高地に二階建・モダーン容姿が颯爽お目見得した。
これは洋間11・和室2を備え定員62名を収容、一泊50円で食事の用意もあり、新聞・雑誌からラジオ・ピンポン・碁・将棋など娯楽設備まで整え、屋内売店で食料品・スキーならびに登山用品などを販売して宿泊者の便をはかっている。
10日の店開きに先立ち広鉄局では9日正午から
藤沢運輸・河合工務両部長・工藤広島運輸事務所長・石村旅客・三好保線各課長
など関係者が参列して落成式を挙行、管内最初の”山の家”誕生を祝福するはず。
なお広島から山の家まで日帰りのハイヤー予定をたててみると午前6時20分広島駅を立てば道後山駅に同10時18分、徒歩で山の家に午後0時30分に到着し、秋の道後山を心ゆくまでハイクして同日午後4時帰途につき同6時24分道後山駅を発し同10時25分に広島に帰ることが出来る(写真は明荘なった山の家)
中国新聞1938年(昭和13年)10月5日付
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