top of page

腰上げぬ県北の冬

執筆者の写真: 小鳥 原小鳥 原

早や北から南から春の訪れを告げるニュースが紙上をにぎわせているこのごろ、県北の山ハダには未だに残雪があり、小雪のちらつく日が珍しくない。27日早朝から比婆郡東部一円はまたまた猛烈な粉雪に見舞われ、午後からは大きなボタン雪に変って夕刻まで降り続いた。比婆郡西城町芸備線道後山駅付近から東城町小奴可地区一帯はこの日根雪のうえに約40センチ降雪があり、写真のように汽車は雪を縫って白銀の世界をあえぎながら進んで行く。彼岸過ぎて七雪という言葉があるように広島県の北海道といわれるこの地方には若草のもえ出る日はまだ遠い。

中国新聞1956年(昭和31年)2月29日付

閲覧数:2回

最新記事

すべて表示

備後電鉄の申請書再提出 地方民は前途期待

貴族院議員森田福市氏ほか地方有力者らの発起にかかる福山東城間および同線油木から分岐して上下にいたる備後電気鉄道の敷設認可申請書はさきに鉄道省監督局へ回付され各方面の調査進行中のところ不幸鉄道省の火災で提出書類の悉くが烏有に帰したため、このほど鉄道計画者代表森田氏あて再提出を...

1949年道後山スキー場大盛況関連

ゲレンデの条件は絶好 備北道後山に集うスキーヤー群 広鉄の肝いりの初スキー列車は15日の夜明け4時10分雪の道後山に到着した。4両連結の車からは九州・山口方面からも参加した450余名のスキーヤーがぞろぞろ下車、待機中のバス4台が3回にわたって三坂部落まで送るという大混雑ぶり...

bottom of page