米子建設事務所の手で建設中の三新線のうち東城・小奴可間14.540キロは今回完成、来る15日から東城・小奴可両駅の開業をする
この区間は昭和8年2月起工したが、東城川に沿った山間部で難工事多く、橋梁14・トンネル3・勾配1/25の箇所もあり、工費110万1751円を要した
この開通によって、有名な道後山の登山が至便となり、冬はスキー客・初夏にはつつじの花見客が激増することになろう、なお新開業の両駅所在地では開通を祝福するため同日大祝賀会を開催するが、開通式は八幡村菅校で挙行に決定、余興には八幡米の中心地だけに花田植を催すことになり目下大拍子の猛練習中である、また一方道後山のつつじは今がちょうど満開で全山真紅の装いをこらし巡覧客を待っている
大阪朝日新聞広島版1935年(昭和10年)6月14日付