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執筆者の写真小鳥 原

冬の訪れを告げる​ラッセル車試運転年毎記事

出番近いラッセル車 東城保線区で装備

積雪期を迎えた芸備線東城保線区は25日夕方、モーターラッセル車に雪かき翼を装備した。

このラッセル車は岡鉄局が昨年1月、多雪線の同線東城-落合間(31.4キロ)の除雪に配備したもので、重さは10トン。新見保線区に待機する大型ラッセル車の重量に比べ4分の1。大型ラッセル車は積雪40センチ以上にならなければ出動できないが、モーターラッセル車は降雪20センチでも出動できる強みがある。

中国新聞1966年(昭和41年)11月27日付


"冬将軍"に備えてラッセル車を試運転

芸備線新見~備後落合間

雪のシーズンを前に、岡鉄局は2・3の両日、芸備線新見-備後落合間でラッセル車の試運転と作業訓練を行った。

訓練は新見客貨車区・東城・新見保線区員ら20人が参加した。ラッセル車は2日午前11時、新見機関区の機関車のあと押しで新見をスタートし、45キロのスピードで注意運転。保線区員が2人ずつ交代でウイング(雪除け)を開いたり、閉じたりする操作訓練しながら午後2時20分、備後落合駅に着いた。3日は同駅から新見まで同様に訓練した。

同ラッセル車は国鉄米子工場で整備を終わり、新しく塗り替えられている。また新見・東城両保線区はモーターカーに除雪ウイングを取り付けたモーターカーラッセル各1台が備えられている。積雪30センチ以上のときはラッセル車、それ以下はモーターカーラッセルが出動する。昨年の豪雪でラッセル車は芸備線に16日・モーターカーラッセルは同線などに14回出動している。

このほか除雪作業は津山・新見・東城の各保線区員270人が当たるほか新見・庄原・勝山・東城など姫新・芸備・伯備線の沿線市町村の16団体419人の除雪協力会が協力する体制。

これらの除雪協力会は9日に東城・11日は新見で打ち合わせ会を開き、ことしの除雪作業について協議する。

中国新聞1968年(昭和43年)12月4日付


出動いつでもOK

芸備線 小型ラッセルに除雪翼

本格的な冬将軍の訪れで国鉄芸備線新見保線区東城支区は4日、東城駅構内で同線東城-落合間(31.4キロ)の列車運行確保に当たるモーターラッセル車(10トン)の除雪翼を取り付けた。

ことしは例年に比べて降雪が早く、この朝も約10センチの積雪で線路が埋まった。このため日程を1日繰り上げてモーターカーを引き出し、重さ1トンの除雪翼を8人の作業員が3時間がかりで付けた。モーターラッセル車は、日ごろレールなどの保線材料を運搬しているモーターカーに、雪をはねのけるフランジャーとウイングを装備したもので、小型だが自力で走る。大型ラッセル車が出動しない20センチ以下の降雪でも、臨機応変に出動出来るのが特徴。

東城-落合間は、芸備線の中でも最も雪が多く、出動回数もひんぱんで、同保線区はこのモーターラッセル車を東城支区に常駐させ、にわか雪の除雪や雪で列車が立ち往生したときには、いつでもすばやく出動出来る構えを取っている。

中国新聞1969年(昭和44年)12月5日付


さあこい冬将軍

芸備線でラッセル車試運転

積雪期を前に岡鉄新見保線区はこのほど芸備線新見-備後落合間(51キロ)でラッセル車の試運転をした。

ラッセル車は、おなじみの広幅式「キ100型」(重量38トン)で、機関車のあと押しで時速45キロで走り、鉄の両翼を広げて積雪を線路外へ押し出す。備後落合駅を新見へ向かい、同乗の検査班員や作業班員たちが雪をかき分けるフランジャーの上げ降ろしや排雪板の操作訓練、沿線の障害個所のの点検などをし、吹雪の中でも安全運転ができるよう反復練習をした。

多雪地帯の同区間は、積雪期になるとたびたびバスがストップし通勤・通学の足は列車だけになる。今冬は1月ごろ豪雪の予想が出ているが、これで同線ではいつでもラッセル出動の態勢が整った。

中国新聞1970年(昭和45年)11月22日付


ミニ・ラッセル車も準備OK 芸備線東城

山間除雪に俊敏な役目

“冬将軍”の訪れで比婆郡東城町の国鉄芸備線新見保線区東城支区はことしも4日、日ごろ保線材料を運んでいるモーターカーに、鉄の筅などを取り付け、線路の除雪に当たる小型ラッセル車を仕立てる。

このモーターラッセル車は重さ10トン、ボデーの先端と両側にスキ型のフランジャーと鋼鉄の翼をつけてある。20センチ程度の積雪を除く程度の能力だが、小型だけに現地の駅や線路検査班から要望があれば、すぐにも除雪に出動出来るのが強味。

同保線区は、このラッセル車を東城支区に常駐させ、山間部の同線の中でも最も雪の多い東城-備後落合間(31.4キロ)の列車運行の守りにつかせる。昨冬は雪が少なかったため5回出動した。

中国新聞1970年(昭和45年)12月6日付


この冬も頼むぞ

新見客貨車区ラッセル車のテスト

【新見】岡鉄局新見客貨車区は30日、広幅式ラッセル車(自重28トン)を構内の検修線に引き出し、電源の蓄電池など運転に必要な機材の積み込みや、圧縮空気を使って鋼鉄翼の開閉などのテストをした。

これは2・3日に予定している芸備線新見-備後落合間51キロの試運転に備えて行ったもので、作業員たちは吹きつける雪風の中で、久しぶりに雄姿を現した黒い巨体に登って点検。「ことしもたのむぞ」と声をかけていた。

テスト区間は曲がりくねった谷あいが多く、同線一番の多雪地帯。38年の豪雪には42回も出動し活躍した。

このラッセル車は32年10月、東北の羽越本線から同客貨車区に配属された。機関車のあと押しされて65キロ以下の速度で線路の積雪をはねとばして走る。今冬は気象庁から、38年に匹敵する豪雪予報が出ている。きびしい寒波を迎えて「さあこい、冬将軍」と作業員たちは張り切っていた。

中国新聞1971年(昭和46年)12月1日付


いつでも来い"冬将軍"

芸備線ラッセル車の試運転

【東城】"冬将軍"を迎えた5日、国鉄芸備線の新見-備後落合間51キロでラッセル車の試運転が行われた。

ラッセル車は32年に新見客貨車区に配属されたキ100型広幅式。国鉄米子工場で修理した黒い巨体はオレンジ色のディーゼル機関車に後押しされ、曲がりくねった山あいに汽笛を鳴らしながら、和田新見保線区助役の指揮で厳しい訓練を繰り返した。

中でも道後山-備後落合間の12キロは、高い鉄橋と断がいの続く"運転士泣かせ"の難所で、操作も本番さながら。「ウィング開く用意」「開く」。鋭い号令で圧縮空気が送られ、両翼の重い鋼鉄板がガクッと開く。同乗の検査員たちも口一つきかず、真剣そのもの。

ラッセル車は午前11時28分、予定通り2時間33分で備後落合駅に到着した。地上に降り立った検査員たちは、「ことしは降るぞ。しっかり頼むよ」と、ボデーをたたいていた。

中国新聞1973年(昭和48年)12月6日付


さあ来い冬将軍

ラッセル車スタンバイ 芸備線

季節風が吹き荒れた21日、出番に備えて国鉄の"裏方さん"広幅式ラッセル車の試運転が芸備線で行われた。

走行区間は、同線の中でも特に雪の多い新見市の新見駅から比婆郡西城町の備後落合駅までの51キロ。自重28トンの黒い巨体がディーゼル機関車に後押しされて県境を越え、横なぐりの雨が降る山あいを走った。総指揮は新見保線区の新見・東城両支区長が分担。検査区ごとに検査班員が乗り継ぎ、積雪を想定しての排雪訓練。鋭い号令がかかると、ボデー上部に取り付けたタンクから圧搾空気が送られ、生き物のように重い鉄の両翼がすばやく開閉し、先頭のフランジャーが上下した。

このラッセル車は14年に群馬県の大崎工場で製造されたキ100型。羽越線を経て32年に新見客貨車区に配属された。38年の豪雪には42回も出動して線路を守ったこのラッセル車も、来シーズンから新型ラッセル車に代わる。

中国新聞1974年(昭和49年)11月22日付

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